住職のつぶやき

今回は5月に2件のお墓の閉眼供養(魂抜き)がありましたので、その事例をご紹介させて頂きます。
一件目のAさん(75歳)はA家の次男坊で、数年前、自宅の側という事も有り実家のA家菩提寺と同じ日蓮宗の当山の檀家となりました。人口減少は避けて通ることのできない喫緊の課題ですが、残念なことに実家A家も例外ではございません。実家の跡取りをした独身の長男(亨年80歳)も既に他界したので、次男のAさんは自分が元気で動けるうちにと、三年前に古くなった実家を解体し佛壇の閉眼供養(魂抜き)を併せて執り行いました。そして此の度、現在入院中のAさんに代わり息子さんが実家のお墓の閉眼供養(魂抜き)を行い、御先祖様の御骨をAさんのお墓へ合祀することとなったのです。勿論、Aさんの奥さん、そして息子さんの合意が得られたのでこのような運びとなったのですが、現実は遠方にある実家のお墓と自宅のお墓を二つ守り続ける事は至極困難なことであるし、経費(墓地管理費・年回忌法要・護持会費等)も倍掛かります。更には一緒に住んだことの無い人達と偕老同穴はいやだと家族の反対があると、実際はお金もかかるし面倒くさいなどの理由に依り、現実問題を直視せず其のまま放置し続け、次の世代へお任せにしたり、無縁にすることも少なくない昨今ですので、私は終末期のライフデザインを考え実行に移にしたAさんに対し敬意を表したいなと思いました。 二件目のBさん独身(57歳)は、仕事の関係で骨を埋める覚悟で北海道へ転勤をしました。しかし仕事の忙しさの為にお墓参りもご先祖様へご供養も何もすることができず、次第に両親の眠るお墓の事が気にかかるようになりました。そこで、生まれ故郷を離れ骨を埋める覚悟でやって来た北海道の地へ、自分とご両親が入るお墓を建立しようと決意し、インターネットを通じ私のお寺へ実家のお墓の閉眼供養(魂抜き)と解体業者の紹介、更には埋葬しているお骨の預かりの依頼がありました。独身の彼女BさんもまたAさん同様、自分の終末期のライフデザインを考え実行に移にした結果だと思いましたが、残念ながら未だにお骨は当山の位牌場で預かったままとなっております。恐らく、このまま生涯を独身で通すとしたら折角お墓を建立しても自分が亡きあと墓守もいなくなる等の理由で悩んでいるのかな?と勝手に推察しております。 もしも同様な事でお悩みの方、一人で悩まず是非ご一報ください。ご相談に応じます。当山には納骨棚付き(骨壷4〜6ヶ収納)佛壇があり、永代供養も承っております。合祀に戸惑いのある方、墓守がおらず世帯・夫婦単位で一緒に納骨をと考えていらっしゃる方、終末期のライフデザインを考えている団塊世代の皆さまに朗報です。墓地一区画の永代使用料と年間管理費を払い、更にはお墓の石材施工料等の経費を掛けるよりも、安い金額でお求めになれます。雪国ならではのインドア、そして毎朝読経・唱題の聞こえる当山位牌場仏壇も選択肢の一つに入れてみてはどうでしょうか? 先ずは見学にお越し下さい。

合掌

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